チップマウンターの主機能は「チップを持って放す」ことです。
ここでは、チップマウンターのチップ吸着機能を実現するための準備を行います。
チップ吸着機能を実現するための全体イメージ
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部品の準備
吸着機能を実現するためのモノを用意します。
吸着ヘッド
中空式ステッピングモーターという、チップを吸着して回転させることができるという優れものです。写真左手の青い部分にパイプを接続し、真空で吸わせることでチップを吸着させることができます。
OK20HC30 NK2.5 HM5
真空ポンプ
「真空ポンプ」とだけ言うと、世間にとてもたくさん出回っていて種類もとてもたくさんあります。
今回はあくまで「表面実装部品を吸着する」ことができる真空ポンプで十分なので、「真空ピンセット(VACUUM TWEEZER)」というチップやとても小さなものなどを吸着してつかむことができるものを使います。
VACUUM TWEEZER KAIWANG KW-2000
こちらの製品にはピンセットとして使うためのチューブ(4.0mm x 2.5mm)が2本と変換アダプタ(2.5mm ⇔ 4.5mm)がついていましたので、こちらも使うことにします。
ソレノイドバルブ
チップを「吸着する/吸着しない」を切り替えるためのもので電源のON/OFFにより電磁弁が作動します。
A14010700ux0266
こちらは、定格電圧12Vで、電源をONにするとバルブが開き、電源をOFFにするとバルブが閉じるものです。
リレー
ソレノイドバルブの定格電圧が12Vで制御指令を行うボード(Arduino)が5VなのでON/OFF制御を行うスイッチとして使用します。
WayinTop リレーモジュール
パイプ
真空ポンプとソレノイドバルブは接続できるパイプ径が異なるため、ソレノイドバルブ側に接続するパイプです。
PUホース パイプ チューブ 6mm x 4mm 3m
(写真は必要な長さにカットしたものです)
【接続イメージ】
変換アダプタ側
ソレノイドバルブ側
機能チェック
吸着ヘッド
吸着ヘッドの動作確認は、真空ポンプと吸着ヘッドをパイプでつないで真空ポンプの電源をONにするとチップを吸着し、電源をOFFにするとチップを放すことができるかを確認します。
真空ポンプの電源をONにして、チップを持たせてみます
真空ポンプの電源をOFFにしてチップを放します
上手くチップを持って放せそうです
ソレノイドバルブ
ソレノイドバルブは、リレーなどによる制御部はまだない状態なので、安定化電源で直接12Vの電源をあたえ、こちらのON/OFFで動作をチェックしました。
安定化電源のON/OFFで吸着の切替は問題なくできましたが、吸着を止めたときに吸着ヘッドからチップが離れにくかったのが少し気がかりです・・・
準備編はここまで。
リレーとArduinoによるソレノイドバルブの制御は「制御編」で