似たような種類のデータ型をグループとしてまとめ、それぞれのグループは同じような方法で使えるようになっています。
全部の種類のデータ型について、細かいところまで覚えておかなくても、それぞれのグループについて知っておくだけでだいたい使えるようになります。
ここでは、そういったグループの中から、コレクション を紹介します。
コレクション
リストや辞書は、直接的なデータではなく、いろいろなデータを登録して集約するためのオブジェクトで、こういったオブジェクトのことを「コレクション」と呼びます。
実は、”XYZ”といった文字列も、’X’、’Y’、’Z’という文字を集約したオブジェクトで、コレクションの一種と言えます。
コレクションの操作
コレクションには、共通の処理が用意されています。
要素数の取得
コレクションに登録されている要素の数は、len() 関数を使うことで取得することができます。
文字列要素数を取得する(文字数を数える)場合
# 文字列の要素の数を取得する
str_obj = "XYZ"
print("str_obj の要素の数は ", len(str_obj))
実行結果は、「str_obj の要素の数は 3」と出力されます。
リストの要素数を取得する場合
# リストの要素の数を取得する
list_obj = [12,34,56,78,90]
print("list_obj の要素の数は ", len(list_obj))
実行結果は、「list_obj の要素の数は 5」と出力されます。
辞書の要素数を取得する場合
# 辞書の要素の数を取得する
dict_obj = {"apple":"りんご", "orange":"みかん"}
print("dict_obj の要素の数は ", len(dict_obj))
実行結果は、「dict_obj の要素の数は 2」と出力されます。
タプルの要素数を取得する場合
# タプルの要素の数を取得する
tuple_obj = {34, 56, 78}
print("tuple_obj の要素の数は ", len(tuple_obj))
実行結果は、「tuple_obj の要素の数は 3」と出力されます。
コレクションの比較演算子
コレクションは、比較演算子の == (等値)演算子や、 != (非等値)演算子で、値が等しいか否かを判定することができます。
in演算子
in演算子を使って、コレクションの中に値が登録されているかを調べることができます。
# 文字列の中に指定した文字が存在するかを調べる
str_obj = "XYZ"
key_char = "Y"
print("str_obj の中に ", key_char, " は存在する? 結果: ", key_char in str_obj)
実行結果は、「str_obj の中に Y は存在する? 結果: True」と出力されます。
試しに、変数 key_char(in演算子で確認する文字を格納する変数)の値を’A’に変更すると
# 文字列の中に指定した文字が存在するかを調べる
str_obj = "XYZ"
#key_char = "Y"
key_char = "A" # <-- チェック対象の文字を変える
print("str_obj の中に ", key_char, " は存在する? 結果: ", key_char in str_obj)
実行結果は、「str_obj の中に A は存在する? 結果: False」と出力されます。
この「in演算子」ですが、辞書に対して使用する場合、「キーが存在しているか」を確認するものとなります。
# 辞書の中に指定したキーが存在するかを調べる
dict_obj = {"apple":"りんご", "orange":"みかん"}
dict_key = "orange"
print("dict_obj の中に ", dict_key, " というキーは存在する? 結果: ", dict_key in dict_obj)
実行結果は、「dict_obj の中に orange というキーは存在する? 結果: True」と出力されます。

