スポンサーリンク
C#

C#における処理時間計測

スポンサーリンク
スポンサーリンク

C#で「コードの処理する時間」を計測する

C言語などでは、時間関数などを駆使してコードの処理時間を計測します。

C#でコードの処理時間を計測する場合、Stopwatchクラス(名前空間System.Diagnostics)というクラスが.NET Frameworkに用意されています。

このStopwatchクラスを使ってコードの処理時間計測の性能を評価してみました。

評価方法

同じ処理を100回繰り返し、その処理時間をメモリ上に保持する。
処理対象は、処理時間が一定(のはずである)System.Threading.Sleep()のみとする。
(Sleep()はよく処理の待ちを発生させるときに使用される)
C#の場合、ビルド方法は2種類(Debugビルド、Releaseビルド)があるため、この2種類でも評価を行う。

評価に使用したコード

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using System.Text;
using System.Threading.Tasks;

using System.Threading;     // <-- Sleep()のために追加
using System.Diagnostics;

namespace StopWatchTest
{
    class Program
    {
        static void Main(string[] args)
        {
            Stopwatch sw = new Stopwatch();

            int count = 0;  // カウンタ
            int test_num = 100; // テストの実行回数
            List<TimeSpan> result = new List<TimeSpan>();
            Console.WriteLine("計測を開始します。");
            for (count = 0; count < test_num; count++)
            {
                sw.Start();     // <-- StopWatchによる計測開始
                Thread.Sleep(30); // 30ミリ秒間待つ 
                sw.Stop();      // <-- StopWatchによる計測終了
                result.Add(sw.Elapsed); // 結果を保持させる
                sw.Reset(); // <-- Resetして再度計測
            }
            Console.WriteLine("計測を完了しました");

            count = 0;
            TimeSpan total = new TimeSpan();
            foreach (TimeSpan ts in result)
            {
                total += ts;
                count++;
                Console.WriteLine("{0}\t{1}", count, ts.TotalMilliseconds.ToString());
            }
            Console.WriteLine("経過時間の合計({0}回) = {1}(msec)", count, total.TotalMilliseconds.ToString());
            Console.WriteLine("経過時間の平均 = {0}(msec)", (total.TotalMilliseconds / count));

            Console.WriteLine("経過時間の分解能 (1秒あたり) = {0}", Stopwatch.Frequency);

            Console.ReadKey();
        }
    }
}

 

計測結果

Debugビルド Releaseビルド
合計(100回)(msec) 3135.5654 3134.5757
平均(msec) 31.3557 31.3458

DebugビルドとReleaseビルドについては、DebugビルドがReleaseビルドより遅い。

実際の処理時間より平均1.3msecほど、計測時間に遅れが発生する(Debugビルド・Releaseビルドともに)。

計測結果のグラフ

処理時間計測結果グラフ

 

初回のみ10msecほど遅れがある。

4回に1回の割合で2msec前後の遅れが発生する(ばらつきがある)。

 

結果

Stopwatchクラスは、時間計測のための機能として、実装がとても簡単にできる。

コードの処理時間の「目安」(秒単位や100msec単位くらいまで)として、ある程度使える。
(ただし、msecオーダーレベルでの処理時間計測には向かない)

 

タイトルとURLをコピーしました