物件毎の収支管理に対応する給与データの会計連携事例
概要
今回は、ビルメンテナンス業のお客様で、各物件毎の収支管理を強化したいというニーズから、Dream21を導入されました。
Dream21には「プロジェクト」を設定する事で、プロジェクト毎の収支を管理できる機能があり、物件をプロジェクトとして登録する事で、収支管理を実現されています。
(Dream21のプロジェクト管理機能については、別の機会にご紹介します)
ただ、今回のケースでは、「人件費」が収支に大きく影響する原価要素となりますが、Dream21の標準機能では給与データから仕訳データを生成する際、従業員毎の給与をプロジェクト毎に振り分けて転送する機能がなかった為、アドオンシステムを開発して対応する事になりました。
改造のポイント
まず、給与システム側の支給・控除項目毎に割り当てる勘定科目の設定画面を作成しました。
割り当てる科目は職種によりパターン化できるので、設定画面はパターン毎に設定できる仕様としました。
次に、従業員毎にどの割当パターンを使用するかを設定する画面を追加しました。
これで、従業員毎にどの支給・控除項目をどの勘定科目に割り当てるかを設定できるようになりました。
次に、従業員と物件(プロジェクト)の結び付けを行うマスタ設定画面を作成しました。
従業員と物件は1対1にならない(一人で複数の物件を担当する)場合があり、賃金も物件により異なる場合がある事から、従業員に対し複数物件を登録しそれぞれの単価を設定できる仕様としました。
給与計算を実行し、当月の賃金が確定した後、一括処理を実行してプロジェクトに対応した仕訳データを作成します。
改造のメリット
最大の原価要素である人件費を物件(プロジェクト)毎に分解して配布する事で、物件単位の収支計算が実施でき、会計側のプロジェクト管理を活用できるようになりました。